北海道チーズの歴史

私、北海道ナチュラルチーズコンシェルジュの今野が、初めてチーズ工房を訪ねたのは大学生の頃。
いまから20年ほど前のことでしょうか。
当時付き合っていた彼女に、どこに行きたい?と訪ねたところ、連れていかれたのが半田ファーム(大樹町)でした。

「チーズのこえ」の店頭にも置いている北海道チーズの本。1998年に出版されたものです。
いまをときめく新進気鋭の作り手の名前はありません。
この20年間で、北海道のナチュラルチーズも、大きく変化、進歩してきました。この本を開くと、北海道ナチュラルチーズの先駆者たちの物語が懐かしさとともに思い出され、感慨深いものです。

北海道のナチュラルチーズの歴史は、単に作り手だけの歴史ではありません。
つくられたチーズを食べていただく皆さんとともに、新しい歴史が刻まれていきます。
チーズのこえは、一方的に伝えられるべきものではなく、そのこえを受け取っていただく皆さまからの「こえ」が、また作り手のもとに戻り、
その反復することによって、チーズの歴史が広がっていくのではないかと思っています。

「チーズのこえ」が、「作り手のこえ」と、皆さまの「こえ」の反復の中心になれますよう。