北海道LIKERSに紹介いただきました。

北海道LIKERSさんから取材いただき、記事を掲載いただきました。

http://www.hokkaidolikers.com/articles/3344

取材いただいたのは、北海道の食に関するナンバー1のライター小西由稀さん。丁寧な取材をいただきました。
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日本初、北海道産ナチュラルチーズの専門店「チーズのこえ」(東京・清澄白河)

東京・清澄白河の路地裏にぽっかり浮かぶ、北海道のシルエット。ここ「チーズのこえ」は2015年11月にオープンした、国内で唯一の北海道産ナチュラルチーズ専門店です。北海道在住者から見ても、「近所にあったらいいのに!」とうらやましくなるチーズ屋さんです。

ドアを開けると、チーズ独特の香りに包まれます。ガラスケースの中には、色も形もさまざまなチーズが塊のままずらりと並んでいます。チーズの断面って、どうしてこうも食欲をそそるのでしょう!しかも店内に約50種類もあるチーズは、すべて北海道産。チーズによく合うジャムやワイン、クラッカーまでもが北海道産。北海道愛が直球で伝わってきます。

この方がオーナーでチーズコンシェルジュの今野徹さん。北海道札幌市出身。帯広畜産大学、大学院を卒業後、北海道庁では農政ひと筋。特に畜産振興に力を注いできました。その後は農林水産省に出向。どこにいても現場主義を貫き、生産者や地域を元気にする人たちを訪ね歩いては、北海道はもちろん、全国に幅広いネットワークを築いてきました。

そんな農と食のエキスパートである今野さんは昨春、農水省を退職。「自分にしかできないことは何だろう」と考えた先に見えたのは、土であり、ミルクであり、チーズであり、そこに携わる人たちの笑顔だったといいます。

「単に北海道のチーズを“売る”ということではないんです。つくり手の人柄、地域の魅力など、チーズが生まれ育つ背景を含めたそれぞれの“価値”をさりげなく伝えることで、北海道と食卓をつないでいきたい。現場の“こえ”を届けることが、北海道への恩返しだと思っています」。

現在、北海道には約140ものチーズ工房があります。チーズのこえとお付き合いのある工房は、いずれも質が高く人気があるところばかり。直売店を持たず、入手が難しい工房も少なくありません。これほどの工房数、チーズのアイテム数がそろうお店は、北海道にもありません。

何しろ、店頭には常時50種類、年間で見ると約300種類ものチーズを取り扱うので、行くたびに目移り必至。ワインに合わせるのか、どんな料理に適しているのかなど、楽しみ方を提案しながら、その人の好みに寄り添ったチーズを選ぶお手伝いをしています。

チーズのこえで特徴的なのは、チーズ工房から直接届くホールのチーズ。チーズは製造許可がない限り、自由に切り分けることさえできませんが、今野さんはその許可も取得。お店で使いやすいサイズにカットしているので、切り立てのチーズを買うことができるのが魅力です。

チーズほど外見から味を想像するのが難しい食べものはありませんが、一部試食も可能です。穏やかな旨味、ナッツを思わせる風味、深いコクなど、味わいの違いや自分の好みが見えてくるから面白い!

チーズ工房チカプのシマエガナとアドナイの発酵バター▲根室にあるチーズ工房「チカプ」は鳥の名前とイラストがとてもキュート。「シマエガナ」はクリーミーで濃厚な白カビタイプ。その後ろ、シンプルなパッケージが素敵な発酵バターは、興部町のチーズ工房「アドナイ」でつくったもの

そして、チーズのこえでは、北海道産ソフトクリームも人気。日替わりとまでいきませんが、2~3日に一度、異なる工房の味を楽しめます。このソフト、近所の小学生がお得意様。この日も学校帰りに立ち寄る小学生がたくさんいました。

つくり手のこえ、ミルクのこえ、草原のこえ、北海道のこえ。「チーズのこえ」で、さまざまな“こえ”をじっくり聴いてみてください。まだ知らない北海道が、そこにはあります。