自分の味覚を信じ、表現すること
いろんなところから「チーズのこえ」をお聞きし、足を運んでくださる方が増えています。ありがとうございます!
「チーズのこと、詳しくないので・・」と申し訳なさそうにお話をされる方もいらっしゃいます。
まったく、気になさらないでください。
むしろ歓迎です。ゆっくり眺めて、困ったときにはなんでも聞いてください。
「チーズのこえ」は、チーズともっとフレンドリーに触れ、チーズが食卓にあがってほしいと思っています。そのためには、チーズやワインに対するハードルをもっと低くありたい。
いままでにありがちな、チーズ屋さんへのハードルを全部とっぱらい、敷居のないチーズ屋さん。
一方で、チーズの品揃えの高さから、レストランのシェフが買い付けに来る。そんなフランスのマルシェにあるチーズ屋さんになりたいと思っています。
チーズやワインを表現するときの言葉は時に難解で、特有の言葉を使います。(本当のプロは、それをわかりやすく伝えてくれますが。)
そうすると、あまり詳しくない方にとっては、それを表現することも、どれが美味しいか判断することさえも腰がひけてしまいます。
なにか資格がなければ語ってはいけないような雰囲気もあったりします。
これは、食全般にいえることで、私は近年の食に対する傾向として「指先で食べる食」という表現をしています。
これは、インドのカレーのように指先でつまんで食べることを指すのではなく、タブレット端末で、情報を指で探し、味わう前に、もう食べた気でいる、そういう食の現状を指しています。
みなが評価しているから、美味しいと言わないといけない、そんな脅迫概念を持っていたりしないでしょうか。
もっと、自分の「味覚」を信じていいと思います。
人が美味しいと言ったものが、自分にはあわないものもある。
単価が高いものが、必ずしも美味しいわけではない。
稚拙な言葉でもいいじゃないですか。
チーズのこえは、みなさんの「自分ごのみのチーズ」と出会うお手伝いをできれば幸いです。