チーズのこえは、チーズ屋ではありません。

チーズのこえは、チーズ屋ではありません。
こう書くと、「なに言ってるんだ?チーズ売って、商売しているんだろう?」と言われるかもしれません。

もちろんチーズは売っています。
でも、大事なのは、チーズという「製品」を販売することだけを目的としていないということです。

チーズの作り手のこと、
原料となる牛乳のこと、
牛が食べる草のこと、
草が育つ土のこと、
酪農という産業のこと、
地域風土、
酪農を取り巻く農業政策、
世界の食料問題・環境問題など、
チーズとつながっている全てのこと。
これらのいろんな事象が、すべてつながっていることを伝える「場所」でありたいと思っています。

チーズは工業製品ではありません。
作り手がいて、
酪農という生産基盤があって、
そしてチーズを醸し出す風土があって。
その幾多の奇跡の重なりだと思います。
ボタンを押したら、均一なものが取り出し口から出てくる産物ではありません。

買い物とは、未来を創る投票行動。
1つ1つの買い物が、どの生産者を、どの店を、どのフードシステムを支持するかという信任投票。
外国産が安くなったかと言って購入するにあたり、
どのような作り手があり、
どのような酪農産業が営まれており、
それを含めて、未来永劫続いて欲しいから信任しますという意思をもって買い物をしていますか?

皆さんが、日本のチーズを食べることは、
日本のチーズの作り手がんばれ、
日本の酪農がんばれ、
日本の農業がんばれ、
日本の農村風土がんばれ、
日本の食文化がんばれ。
その全ての思いが込められていると感じています。

その信任を受けられるよう、
私たちは、チーズの背景にある「こえ」を伝える「場所」として、これからも精進していきます。

どうぞ、よろしくお願いします。